5時からサラリーマン(男)の生態

ジャンルはテキトウ、内容もテキトウ。思いついたまま書いています。

目からウロコ!トヨタ式カイゼン入門

トヨタでのカイゼンの成功体験が書かれている本。

再発防止策の実施。
 真因の追求と情報の共有(文書)化。失敗に学ぶ文化の創造。


言葉を大切に扱うのはムダとバラツキ排除のため
品質についても、
 1.誰のためのどのような品質で、その社内外の基準はどうなっているのか?
 2.品質基準は職場で働く仲間に認知され、共有されているのか?
 3.工程内の不良の発生状況とその対策は?
 4.お客様からのクレームの対応は?
 5.不良の発生の推移と原因を把握しているか?
 6.不良の発生を平均で見ているのか、一個単位で見ているのか?
  「品質」の意味をどうとらえ、ライバル企業との比較基準をどこに置くのか。
 感覚的にとらえ、意味を曖昧にしていたのでは、他社との品質競争において、とても勝ち目は無い。
 「品質」に限らず、経営活動の中でよく使用する言葉は、すべて意味を明確にし、
 認識・理解の統一が図れるよう、全社員に周知徹底させる必要がある。

トヨタ式(カイゼン)の用語は三つに分類できる。
 1.コミュニケーション不足によるムダの発生を防ぐ基準や概念を定めた言葉
  品質とは何か/標準とは何かなどの経営活動の基本的な用語
 2.思いつきの行動を戒める言葉
  視える化/ムラ・ムリ・ムダ/現地現物/前工程は神様、後工程はお客様/ベンチマーク/原単位/標準作業など
 3.知恵の活用を促す言葉
  脱常識/売れたものをつくる/五回のなぜ/よい品・良い考え/自働化/一気通貫など


何がムダで何がムダでないかを見分けるセンス
 1.お客様のためにならないことはすべてムダである。
 2.人・モノ・金・情報・時間の流れを止めるものはすべてムダである。
 3.目標達成を邪魔するものはすべてムダである。
 4.過去の常識や商習慣・思い込みにとらわれることの中にムダが多くある。
 5.全体最適を考えず、自分の仕事さえよければいい(部分最適)と考えることの中にムダが多くある。
 6.目標を忘れ、「もったいない」の精神を忘れ、すぐにあきらめる行動にもムダが多い。


トヨタ式(カイゼン)の社員が明るい秘密
 「やらされてやる」より「自発的にやる」ほうが社員の士気は高揚し、職場は活気に満ちて明るくなる。その社員たちが一丸となって発揮する力が、品質の向上、生産性のアップ、原価の低減という好結果をもたらすのである。
 1.知らせるから
 2.誰でもできるようにするから。
  仕事の手順を標準作業として文書化し、その通りにやれば初心者でもスムーズに仕事を進められるようにしている。また、仕事をしょりするために必要な技能や、仕事に取り組む姿勢を表現する態度能力の一覧を「星取表」の形で表示して、自発的にチャレンジする環境が整備されている。
 3.納得するまで待つから。


仕事を自分から取りにいく-仕事に対する攻めの姿勢・リスクを恐れない行動
 社内・社外に一貫した「後工程引き取り」の考え方
 トヨタ生産方式で展開される「後工程引き取り」とは部材・部品を前工程で加工・組み立てして、後工程に流していくのではなく、前工程が加工・組み立てしたら、その分を後工程が引き取りにいくというしくみである。
 このしくみは、生産現場にかぎらず、職場全体に貫かれている。


頭の5S
 頭の整理とは、
 1.何を
 2.誰のために
 3.何の目的で
 4.どのように
 5.いつまでにやるのか
 を明確にすることである。
 頭の整頓は仕事の順番を明確にすること、清掃は一つひとつ順番に処理していくこと、清潔はその処理を邪魔する障害物を排除していくことである。余計なことやできないことは考えず、できることに集中していくことが大切である。しつけとは、問題を解決しながらやり続けることである。


PDCAサイクルだけでは解決しない。
 Think
Follow
 Standard
 Value
 を追加し、P・D・C・T・A・F・S・Vとしている。


評論家や傍観者はいらない、問題の所有者になれ
 机上の問題解決法(評論)と、現場で要求される問題解決法は異なる
 問題の所有者として行動すれば、自分自身で解決を迫られる課題が次々と発生し、人財として成長していく機会が与えられる。トヨタ式(カイゼン)では問題を解決するごとに人間が大きくなると考えている。


現地現物を視ることで、解決に何が必要かを考える。


標準書について、
 事務部門などでここまでは難しいという場合は、少なくともどのような人が配属されてきても困らないように、時間軸を入れた仕事の手順書と、その仕事の押さえどころを明確にした仕事の要領書を用意しておきたいものである。



なんだか、トヨタすげ〜だろと、トヨタの成功体験をひたすら書き綴っている本ではあるが、確かにとうなずくものもある。あとは、いかにして、仕事に活かすか!

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