'あまりに忙しくなると、仕事の作業の手を休めて、自分より高度な技能の持ち主の振る舞いを観察する時間もなくなる。しかし、自分の技能を高めるには、達人たちの仕事ぶりを観察し、自分との細かな違いを知ることが不可欠だ。'
確かに。。。
自分は、自分はと見えない自分を追いかけるばかりで、
達人たちの仕事ぶりを見ていない。
自分と、達人との違いってなんだろう。
その視点がなかった!
→達人たちの仕事ぶりを観察する。
'仕事に関して学生たちが矛盾する願望をいだいているように見えたことだ。
否定的な文脈で最も頻繁に用いられていたのは、「マイクロマネジメント」という言葉だった。学生たちは、上司に細かく指図され、厳しく管理されることへの抵抗感をしきりに口にした。
その反面、最も好ましいニュアンスで用いられた言葉は、「フィードバック」だった。上司や同僚や仕事上の知人が自分のことをどう思っているかをもっと知りたいと、学生たちは熱望していたのだ。社会に向けて自分のイメージを構築することが常に求められる時代には、自分のイメージに関してフィードバックを得ることがきわめて重要だからだ。'
→×マイクロマネジメント
○フィードバック
'単純な繰り返し作業はコンピュータに取って代わられはじめたが、イノベーションや問題解決が必要とされる複雑な仕事はまだ人間が担い続けている。このような分野では、テクノロジーが発達する世界で職を見つけられるためには、高いレベルの専門技能が必要なのだ。'
→高いレベルの専門技能が必要。
'未来の世界で大きな問題になるのは、65歳以上の人がどの程度働いて収入を得られるのかという点だ。高齢者を労働力として受け入れることに、企業は腰が引けている。1881年にドイツの宰相ビスマルクが65歳定年制をはじめて導入した当時、平均寿命は43歳だった。先進国で暮らす人のほとんどがその2倍近くの年齢まで生きるようになったが、それに応じて定年年齢を見直している国はほとんどなく、その結果、高齢者は10年後の労働機会を奪われている。しかし、経済的な現実を前に政治が動かさざるをえなくなるのは時間の問題だろう。事実、イギリスでは、2011年の法改正により、企業が65歳定年制を無条件に採用することが許されなくなった。'
(補足:イギリスでは、65歳定年制が2011年に撤廃された)
→ 65歳以上の人の事を考え無ければならない世の中になる。定年制はいずれなくなる可能性が高い。
'仕事の世界でY世代は、大きな自由を求めます(課題をこなしているのに、上司から口を挟まれたくないと、この世代は思っています)。専門分野の技能に磨きをかけ、労働市場で自分の価値を向上させたいと思い、目の前の仕事だけでなく、もっと大きな取り組みに参加したいと望んでいます。この世代のいちばん手ごわい点は、自分たちの願望を雇用主が満たさない場合に我慢する時間がきわめて短いことです。X世代とY世代の大きな違いは、煎じ詰めればこの面での忍耐心の強弱だと思います。X世代は概して長期志向で、キャリア全体のことを考え、いくらか不本意なことを考え、いくらか不本意な事があっても我慢して会社に勤め続けます。ところが、Y世代は短期志向で、プロジェクト単位で働く意識が強く、少しでも不愉快なことがあればさっさと辞めてしまいます。'
(補足:Y世代
(諸説ありますが)アメリカ合衆国において1975年から1989年までに生まれた世代
日本のY世代は、1976年生まれ以降のポストバブル世代(ポスト団塊ジュニア)。日本のY世代の特徴は、大半が両親とも戦後生まれであることや、15歳~25歳の青年時代にバブル経済を体験していないこと、インターネットの普及やポケベル、PHS、携帯電話を青年時代からコミュニケーションツールとして活用していることなどがあげられる )
→私自身、Y世代に属しており、転職を2回しているので、忍耐力が無い事を自覚しています。。。
(一社目は、自分でもかなり我慢したと思うが、二社目は一年ちょっとで辞めました)
'ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ
多くの分野について少しずつ知っているのではなく、いくつかの分野について深い知識と高い能力を蓄えなくてはならないのだ。
これまで、ゼネラリストであることの利点はリスクを抑えられることにあった。少しずつではあっても多くの分野の知識や技能を持っているので、自分が身につけた知識や技能のうちいくつかが価値を失ってもダメージは限られていた。しかし未来の世界では、浅い知識や技能では用をなさなくなるので、その戦略は通用しない。
まず、自分が選んだ専門分野の技能と知識を深める必要がある。そしてその後も、自分の能力を高めたり、新しい人的ネットワークを築いたりすることを通じて、ほかの専門分野に移動したり、脱皮したりすることを繰り返さなくてはならない。
*専門技能の連続習得
未来の世界でニーズが高まりそうなジャンルと職種を選び、浅い知識や技能ではなく、高度な専門知識と技能を身につける。その後も必要に応じて、ほかの分野の専門知識と技能の習得を続ける。
*セルフマーケティング
自分の能力を取引相手に納得させる材料を確立する。グローバルな人材市場の一員となり、そこから脱落しないために、そういう努力が欠かせない。'
→薄っぺらい知識では通用しなくなる社会がすぐそこまで来ている。
'旧来の終身雇用の「契約」が崩れはじめたことだ。ゼネラリストがキャリアの途中で労働市場に放り出されるケースが増えている。そうなると、一社限定の知識や人脈と広く浅い技能をもっていても、たいした役に立たない。
広く浅い技能と知識しか蓄えていないせいで窮地に立たされるのは、幹部レベルの管理職だけではない。現場管理職や、情報の収集、報告書の作成、方針の提言などを仕事にしてきた人たちも、厳しい環境に置かれる。'
→今の会社ありきで、会社内部の噂話や、しきたりだけを知っているだけでは、通用しなくなる。
'連続スペシャリストの道
1.まず、ある技能がほかの技能より高い価値をもつのはどういう場合なのかをよく考える。未来を予測するうえで、この点はきわめて重要なカギを握る。
2.次に未来の世界で具体的にどういう技能が価値をもつかという予測を立てる。未来を正確に言いあてることは不可能だが、働き方の未来を形づくる五つの要因に関する知識をもとに、根拠のある推測はできるはずだ。
3.未来に価値をもちそうな技能を念頭に置きつつ、自分の好きなことを職業に選ぶ。
4.その分野で専門技能に徹底的に磨きをかける。
5.ある分野に習熟した後も、移行と脱皮を繰り返してほかの分野に転身する覚悟を持ち続ける。'
→学生の頃に、この本に出会っていれば良かったと思う。
(まあ、その頃は発売されていないが。。。)
今の私に出来るのは、今の職場でより専門技能を磨きつつも、ほかの分野に転身する覚悟を持ち続けること。
'高い価値をもつ専門技能の三条件
・その技能が価値を生み出すことが広く理解されていること
・その技能の持ち主が少なく、技能に対する需要が供給を上回っていること。
・その技能がほかの人に模倣されなにくく、機械によっても代用されにくいこと。'
→これは、簡単では無い。。。
'ポッセ 頼りになる同志
比較的少人数のグループで、声をかければすぐ力になってくれる面々の集まり。'
(補足:ポッセ 警護団、民兵隊)
→身近なシンクタンク、相談が出来る仲間としてポッセという存在が大切。
'お金と消費に最大の価値を置く発想
仕事に関する古い約束事の核をなすのは、「お金を稼ぐために働く」という考え方だ。しかし、未来に向けて、この前提を問い直す必要がある。本当に、仕事の目的は、お金を稼ぐことだけなのか。'
'宝くじの当選者の頭の中で起きていることは、経済学の分野では、「限界効用の逓減」という言葉で説明される。簡単に言えば、あるものを得る数や量が増えれば増えるほど、それに価値を感じなくなるという法則である。'
→一杯目のビールと、4杯目のビールとでは、一杯目のビールの方が美味しいという事。三杯目以降は単なる惰性。。。
'消費より経験に価値を置く生き方へ
*私が働くのは、一緒にいて楽しく、いろいろな事を学べる同僚たちと過ごしたいからです。そういう人間関係をとても大切にしています。
*この仕事の好きな点は、手ごわい課題に取り組める事です。難しい課題、本気で努力しないとやり遂げられそうにない課題、そして、アドレナリンがわき出すような課題に挑むことが楽しいのです。
*いまの仕事の気に入っている点は、柔軟なスケジュールで働けることです。学校が休みの日は、子どもたちと過ごせます。それは、私にとっても大切なことなのです。
*私が働くのは、学ぶためです。自分のアイデアをすべて実現したいと思っています。私にとって、仕事は学習のための素晴らしい場なのです。
*毎年一ヶ月仕事を休んで、支援している慈善団体の活動に携わることができます。私にとって本当に大きなことです。
*自分が進歩していると感じられる場に身を置くことにより、強い刺激を受けています。自分を厳しい環境に追い込み、自分の技能を向上させていると感じられるのは、素晴らしい経験だと思います。'
'私が働くのは、充実した経験をするため。それが私の幸せの土台だ。'
→良くも悪くも、今の職場では、充実した経験をさせてもらっている為、感謝しなければ。
まとめ
'第一のシフト
一つの企業でしか通用しない技能で満足せず、高度な専門技能を磨き、ほかの多くの人たちから自分を差別化するために「自分ブランド」を築くこと。
第二のシフト
難しい課題に取り組む上で頼りになる少人数の盟友グループと、イノベーションの源泉となるバラエティに富んだ大勢の知り合いのネットワーク、そして、ストレスを和らげるための打算のない友人関係という、三種類の人的ネットワークをはぐくむこと。
第三のシフト
大量消費主義を脱却し、家庭や趣味、社会貢献などの面で充実した創造的経験をすることを重んじる生き方に転換すること。'