ビジネス本好きな上司から、ポンと手渡されて読んだ本。
表紙には、
・リスク要因の先取り
・良い人間関係の構築
・部下の育て方・・・
ありとあらゆるビジネスに応用出来る!
とある。
著者は、個人では無く、
”宇宙航空研究開発機構(JAXA)”とある。
個人について、書かれたものではなく、組織について書かれた本。
帯の裏には、
・新人はメール禁止の会議セッティング
・仕事を覚えるコツは『全員が納得する議事録を作ること』
・少しでもヒマがあったらコーヒーをもって人に会いに行け・・・
じつはアナログ重視、とても”人間臭い”!
JAXAメンバーの働き方を紹介
とある。
次の日、上司から、
”仕事の進め方について、どう思った?”
と聞かれた。
実は、その時、帯しか読んでいなかったのだが、
「まだ、読み途中ですが。。。」
と前置きした上で、帯の内容から、
「結構、JAXAってアナログ重視なんですね」と知ったかぶりをしてみたところ、
上司:システムを分かっている人の言うアナログと分かっていない人の言うアナログは違う。
分かったか?
と聞かれて、YESかNOかだけではなく、その間にあるものがアナログなんだ!
と返された。
急いで読まなければならないそう思って、帰宅後読む事にした。
以下、読んで自分なりに気になった所。
・成功要因を抽出するときには、事実をしっかりと見極めることが重要です。
成功事例の場合、失敗事例のように関係者が証言を拒むことは少なくなります。集まる情報が多いのは良いことですが、一方で信憑性の薄い「手柄話」も聞こえてくることになります。
中略
成功要因を抽出するときには、この検証法を使って、「自分が私が」の手柄話を排除し、本当の成功要因を抽出します。これが成功体験をPDCAに活用するポイントです。(情報は、「いつ」「どこから」「誰から」の3点を必ず確認する。
誰からについては、どの様な立場にある人からなのかも確認)
(それと、一つの情報源を鵜呑みにしない)
・「深く広く」のゼネラリストが組織力を上げる
JAXAでは、意図的にゼネラリストを育成しています。
「浅く広く」ではなく「深く広く」がJAXAのゼネラリストです。
異なる性質の部署を回ることによって、ゼネラリストに必要な知識を身につけることができるのです。
・情報伝達と共有に活用する「三点話法」
JAXAでは、ポイントを三つに絞って相手に伝える会話術を「三点話法」と呼び、情報を伝達し、共有するときに活用しています。「人が一度に聞いて理解出来る情報は、三つが限界です。口頭でも紙に書くときも、私は優先順位の高い三つだけを伝えるようにしています。たとえば書類で伝えたいことが七項目あるときは、均等に箇条書きにせず、優先順位の高い三項目だけをくわしく説明し、残りの四項目はそのあとに短く、ポイントだけを記すように心がけています」
伝えるということは、単に話したり、書類を渡したりすることではありません。
伝えたい内容を相手が正しく理解し、その結果として求めるアクションを実行してくれるようになることが伝えることなのです。
・議事録作成が情報整理・伝達スキルを磨く
議事録の作成は、要点をつかむトレーニングであるとともに、様々な人々の利害関係や思考法、専門分野を知ることにより、情報収集の機番を築く絶好の機会でもあるのです。
・信頼関係づくりのための根回し
物事を進める前に関係者からの了承を得ることは、重要な「仕事の前捌き(段取り)」と位置づけられます。
読み終わって、本を上司に返そうとしたその日に、
職場でちょっとしたトラブルがあった。
”温水を止めたい”
とメールで伝えた所、
相手が、給湯が止まると思い、良いですよと答えたのを受けて、
いざ、空調用の温水を停止し、暖房を止めようとした所、
待ったがかかった。
少しでもヒマがあったらコーヒーをもって人に会いに行け・・・
の言葉が身にしみる。
メールだけでは、意図が伝わらない事も有るのと、
相手がどういう顔をして見ているのかも分からない。
face to faceで、
「温水を止めたい」と伝えていたのならば、
こういった手戻りはなかっただろう。。。
上司に、JAXAを見習わなきゃダメですねといって、この本を返した。
教訓
伝えるということは、単に話したり、書類を渡したりすることではない。
伝えたい内容を相手が正しく理解し、その結果として求めるアクションを実行してくれるようになることが伝えること。