前回は、ゼネコンさんとのちょっとした飲み会で気をつけることを書いた。
ゼネコンさんとのちょっとした飲み会で気をつけること - 5時からサラリーマンの生態
今回は、私が、施工者だった際、
ゼネコンさんの若手に、行くぞと、歌舞伎町に連れて行かれ、イタイ思いをした事を書く。
もともとは、ちょっとした飲み会だったはずが、
酒が入りいい気になって、
「次、行きましょう!!!」
というゼネコンさんの若手(以下、仮称 山崎)。
おいおい、もう勘弁してくれよ。
そう、私は思っていた。
山崎さん:「おいおい、付き合い悪いな~」
ヘロヘロ:「もう、眠いので・・・」
山崎さん:「どうせ、ヘロヘロさんは、家に帰ったって、一人でしょ?」
ヘロヘロ:「まあ、そうだけれど・・・」
山崎さん:「家に帰っても、寂しいでしょ」
ヘロヘロ:「それより、懐が寂しい」
山崎さん:「いいから、付き合えって、金は、割り勘でいいから」
ヘロヘロ:「本当?!」
(山崎さんは、まだ、若手と言っても新入社員。
社会人になりたての若造に、なに気を遣ってるんだ俺・・・)
山崎さん:「どうせなら、気持ちよくなりたいでしょ?」
ヘロヘロ:「・・・」
山崎さん:「歌舞伎町に行こう!」
ヘロヘロ:「コワイよ・・・」
サブコンの若手:「ヘロヘロさん、何言ってるの?」
「いつものヘロヘロさんじゃないんじゃないの?」
(サブコンさんとは、同じプレハブで仕事をしており、私が風俗によく行っていることをしっていた)
ヘロヘロ:「あのね~、いくら俺が、遊んでいるとはいえ、あそこは別。
俺は、得体の知れない店には行かない。自分でもリサーチして大丈夫だと思う店にしかいかない。
ところで、どの店に行くか決めてるの?」
山崎さん:「大丈夫だよ、俺がいるから」
ヘロヘロ:「おいおい、そういうもんじゃないって」
そんなこんなで、
ゼネコンの若手(山崎さん)
サブコンの若手、ヘロヘロの三人で歌舞伎町に行くことになってしまった。
新宿東口を下りて、歌舞伎町一番街を通って、ミラノ座前の噴水をウロウロ。。。
二次会の店を三人で探す。
ヘロヘロ:「あそこのフィリピンパブ行ったことあるから、そこにしよう」
山崎さん:「飲むだけで、満足出来るの?」
ヘロヘロ:「俺は、会話をするのが楽しいの、だから、大丈夫」
山崎さん:「ハァ?」
サブコンの若手:「ヘロヘロさんが行ったことの無いお店にしましょうよ」
ヘロヘロ:「・・・」
(こいつら、歌舞伎町のコワサ知らないのか???)
そうこうしているうちに、客引きらしきお兄さんがやって来た。
年齢は、三十代前半。
お兄さん:「もう、次は決めてますか?」
山崎さん:「まだ、今、探しているんだけれど、お兄さん、良いお店知らない?」
ヘロヘロ:(おい、客引きに店なんぞ聞いたら、鴨が葱を背負ってくるようなもんだ、バカかコイツ!!!)
お兄さん:「どんな、お店を探してるんですか?」
山崎さん:「そうだな~、何でも出来るお店がいいな」
お兄さん:「何人ですか?」
山崎さん:「三人」
お兄さん:「丁度良かった!良いお店ありますよ!」
山崎さん:「あ、俺たちお金が無いから、安いお店ね」
お兄さん:「予算は、どの位ですか?」
山崎さん:「5,000円」
お兄さん:「5,000円で、遊べるお店は無いですよ・・・」
山崎さん:「8,000円」
お兄さん:「ん・・・」
そう言って、携帯電話を取り出し、先方と交渉。
「本当は、一人 1万5千円なんだけれど、特別に、8,000円でと交渉してみました」
「三人で、今、いけるお店を見つけたので、どうですか」
山崎さん:「お兄さん、ありがとね」
「でも、まさか、ぼったくりとかじゃないよね?」
お兄さん:「大丈夫ですよ」
「私の事、信用できないんですか?」
「さっき、交渉して、なんとか8,000円でと交渉した私の顔つぶさないで下さいよ」
「もし、なんだったら、携帯の番号教えますよ」
「番号教えてくれたら、ワンコールしますよ」
山崎さん:「ああ、大丈夫、お兄さんの事、信用するよ!」
ヘロヘロ:(さすがに、客引きに番号を教えるのはまずいっしょ)
そうこうして、お店に連れて行かれた。。。
結果、確かに、お金は8,000円しかとられなかったものの。
お店に入って、個室に通され、
お姉さんと一対一で対面するも、
お店のお姉さんは、日本がカタコトで、
お姉さんからは、「オニイサンハ、8,000円しか払ってないでしょ!」
と言われ、何もできずじまいで、数分で、店を追い出された。
お店のお姉さんは、
「もう、ツレは、出たよ」って言っていた。
私は、ぼったくりじゃなくて良かったと一安心していた。
ふと、携帯電話を見ると、
山崎さんからの着信が何回も入っている。
山崎さんに電話をすると、近くの24時間営業のマックにいた。
山崎さんを見ると、
ブルブル震えている。
粋がっていても、一人では、何も出来ない。
それを、彼が知った、良い経験になったのでは、と思う。
ブルブル震える山崎さんに
「もう、大丈夫だから」
と肩をポンポンと叩く私がいた。