5時からサラリーマン(男)の生態

ジャンルはテキトウ、内容もテキトウ。思いついたまま書いています。

就活で、建設業への就職を考えている人へ

私自身、4年制の理系大学卒業後、約10年、建設業で働いていましたが、
働いてみて、違った!と思った事が多々あります。
 
もし、私の子どもが、建設業で働きたいと言ったら、
伝えたい事を書いてみます。
 
建設業と言っても、土木、建築ありますが、
私の経験は、建築です。
もっというと、その中の設備。
より、詳細を言うと、サブコンさんの下に位置する、専門業者です。
 
つまりは、ゼネコンさんを一次会社とするなれば、
三次会社として、働いていました。
(二次会社はサブコン)
 
一個人の経験、考えですが、記します。
 
1.週休二日はあり得ない
 総務や設計部署の様に、内勤の部署であれば、ともかく、現場配属となったら、土曜日はふつうに出勤になります。設計が遅れたり、竣工間際の様に忙しくなると日曜日も出勤になります。
 ゆっくり、じっくり建てていい建物なんて、今の時代、なかなかありません。施主は、必要最低限の期間で、建てて欲しいのです。
 
2.所属する会社でヒエラルキーが形成される
 一次会社:ゼネコンは、神の様な存在。
 現場では、ゼネコンが立法、司法、行政を行います。
 現場のルールは、ゼネコンが決めます。
 現場事務所を禁煙にするか、喫煙可にするか、分煙とするかは、ゼネコンが決めます。休憩所の数や、場所もゼネコンが決めます。
 もっというと、朝礼の時間や、休憩時間もゼネコンが決めます。
 ゼネコンに逆らえば、露骨な嫌がらせをされる。
 又、それを裁いてもらおうにも、裁くのは、ゼネコン。
 現場には、職長会なる組織もありますが、人数構成からして、ゼネコンから直接発注された会社の代表ばかりなので、ゼネコンの文句は言いません。
 新卒のゼネコンの若手にも、「うっせんだバカ!」なんて事は思っても言えません。
 (たまに、「おっしゃってる意味がよく分かりません」とか、「分かるように、ご指示下さい」とか言うのが精一杯だった)
私の場合、3次会社に属していたので、2次会社よりももっと、身分は下です。
 
3.会社は守ってくれない
 現場に配属されると、会社に出勤することは、ほとんどありません。
 直接現場に行くことになります。
 会社よりも、現場に縛られるようになります。
 会社に、こんな事が起きているから、助けて欲しいとお願いした所で、現場で何とかしろと言われるのがオチです。そして、コトが起きてから、会社に連絡をすると、なぜ早く言わなかったのか!と言われます。
 勤務時間についても、会社は直截把握をする術を持たないため、会社にとっては好都合。会社は守ってくれません。
 
4.現場や、職種にもよるが長時間労働が当たり前
 私は、設備下請けのメーカーの代理人として、建設現場に常駐していましたが、ひどい現場では、朝礼が7時にあり、そして、夕方の打ち合わせが19時頃にあり、そして、その後打ち合わせ後の資料まとめや、翌日の準備をしていました。帰りは、毎日の様に終電。家に帰るのは次の日になっていることが常態化してた。
 
5.コスト意識がスゴイ!!!
 現場代理人(現場に配属される会社の代表、代理人。言ってみれば、お雇い店長のようなもの)になると、コストの責任がのしかかってきます。
 受注金額に対して、実際にかかる費用、かかった費用がいくらかによって、利益あるいは、赤字に直結するため、いいものを、コストを気にせずになんてことは無く、安く、手間をかけずにが、求められます。
受注金額に余裕のある現場にあたればいいのですが、私の場合、全て、赤字で受注した現場しかあたらなかったので、なんとか、赤字を減らせ、赤字をゼロにしろと要求され、苦労しました。
 VE(バリユー エンジニアリング)、CD(コストダウン)をしろと会社から言われ、VE,CDの提案に労を費やし、本来ならば、施主に減額をしなければならないことを、減額報告をせず、そのままにしたり、詐欺みたいなことを強要されてた。
 自分の人件費もコストに入る為、自分の人件費を計算し、残業をつけないのはもちろんのこと、出勤しているのに、休んだことにしたりしていた。
 
いろいろ、悪いこと?!ばかり書いてきましたが、
 
建設業は、仕事が、形に残ります。
ただ、建物を建てているだけだろ?なんて事はありません、
常に、頭を使いながら、建てています。
もし、勉強をしないで、建設業がつとまると思っている人がいたら、
それは、違います。
 
やりがいは、それなりにあります。
 
土曜日休めなくてもいい、
会社のバックアップなんかよりも、
責任、権限を与えられて仕事がしたいという方には、建設業はオススメです。
 

 

僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)

僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)

 

 建設業は、IT業界の様に、日進月歩で求められるスキルがUPし、そして価値感すらが変わるような厳しい業界ではなく、

経験が武器となる業界なので、続ける事を前提に考えるのならば、オススメという様なことが書かれている本。

 確かに、現場では、経験を積めば積むほど、有利になります。