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5時からサラリーマン(男)の生態

ジャンルはテキトウ、内容もテキトウ。思いついたまま書いています。

降参見積って知っていますか? 新国立競技場建設の予算を勝手に解説

”降参見積”って聞いたことありますか?

建設業の営業、設計、積算部門、あるいは現場で仕事をしていたなら、
”降参見積”の存在を知っている人が多いと思う。


建設業の変な掟として、
出来ません”と言わない、言えないという事があります。

もし、出来ませんと言って、断ったら、
もう、お前の所には頼まない。

そう言われ、次から、声を掛けられなくなり、
仕事が来なくなってしまうこともしばしば。。。


見積の依頼を受けたときに、
明らかにやりたくないな、出来ないなと思っても、
見積は提出しなければならない。

もし、受注したくないのに、受注されてしまったら、本末転倒。

そんな時には、”降参見積”をする事になります。

 


事例1.忙しくて、これ以上仕事を受けたくない時

労務単価を3倍にしたり、もっと確実に受けたくなければ、10倍以上にして、

受けたいのは山々なのですが、今は、人がなかなか集まらなくって。。。
と断った上で、見積を提出。


事例2.設計がひどくてまともに見積もれない

見積用の設計図を見ても、設計図の質がひどく、
機器、材料の材質や数量を見積る事が出来ない場合は、
好き勝手に、条件を付けて見積をします。

例えば、通常だったら亜鉛メッキなのだが、図面に材質の記載が無い場合は、
”○○については、ステンレスとして見積致しました”と記載し、ステンレスの単価を入れたりして見積をする。

壁の厚みの記載が無ければ、100mmでいいものを、300mmにしたり、なるべく高めに考えて見積もる。

図面の質がひどい設計事務所の場合、
図面に書いていない事も要求される事が多いので、
なるべく単価が高い材料を選んだり、
数量については、多めに拾って、積算をする。


あとで、見積を精査され、指摘をされたら、
「この図面では、記載されていない事が多くて、リスクを考慮し、こう見積もりせざるを得ませんでした」と言って、その場を納める。


建設業の見積の鉄則は、増は大きく、減は少なく。

 

事例3.何が何でもやりたくない。

新国立競技場の様な、実現するのが難しいもので、
もし、言い値で受注したら、会社にとってとんでもないリスクになるという場合は、
材料費を積み上げて見積もるのでは無く、
これだったら、ムリって言ってくるだろうという金額を考え、
それにあわせて見積をする。

例えば、基本計画の倍とか、3倍とかにして、見積を提出する。

1.5倍だとやってくれと言われる可能性があるので、
2倍、3倍にするのが一般的。


理由は後から付ければいい。

だって、やりたくないのだから。

・基本設計の金額で出来るでしょ?と言われたら、

 いやいや、○○で、難しいですよ。

・もうお前の会社には、今回の件は頼まない!と言われたら、

 ラッキー!!!
 内心ガッツボーズである。
他の会社に頼んでもらった方が、見積を受けた会社としてはうれしいのだ。


・もし、高くても構わないので、やって欲しいと頼まれたら、
 お金があれば、何とか出来る、ダー!!!
  のノリで、必至に取り組む。


 それだけの費用があれば、自社だけで無く、他社の知恵、力を借りることも出来る。

 

私は、今、施主側として仕事をしてますが、
やけに高い見積を提出してきた取引先には、
「やりたくない?」

「図面の質が悪かった?」

「今、忙しい?」

と聞くようにしてます。


それでも、ハイと言ってもらえない場合は、

ひょっとして、”降参見積”?と聞くことにしてます。


施工者側の本音を知らずして、予算を立てるのは、危険。

今回の新国立競技場について、
ゼネコンの見積は、”降参見積”だと私は思ってます。


政治は、いち早く、”降参見積”の存在に気付いて、
GO,STOPの判断をし、

STOPならばSTOPで、
別な案を、基礎工事をする前に、建てられるようにしなければならない。


上物が決まらず、
構造計算が行われる前に、基礎工事を行わなければならない様な自体になったら、
国が、建築基準法を犯すことになってしまう。

あ、そうそう、確認申請にかかる期間、杭の手配にかかる期間も忘れずに。。。
(建物の規模にもよりますが、確認申請の期間は約3ヶ月、杭の手配は、約2ヶ月程度かかります)

 

私も、自分が関わるProjectがこうならないように、気をつけなければ。。。