先日、ネズミの国へ、妻に連れられて行ってきた。
別名、ディズニーランドとも言うらしいが、私には、何が楽しいのかサッパリ分からない。
妻に言わせると、そこは、夢の国だそうだ。
早起きして、開園前に並んでいると、
3歳の息子は、
「チャギントンあるかな?」と言う始末。
彼も私と同じで、ディズニーに興味は全く無い。
行きたがっているのは妻だけである。
何をするのにも、そこは行列に並ばなければならない。
3歳の息子、私にとっても、ハッキリ言って退屈だ。
行列の先にあるのは、並んで良かった!と思えるようなものではない。
私にとっては、並ぶならば、ラーメン屋の行列の方がまだ、充実感がある。
私の役割は荷物持ち。
それと、場所取りと、食料の調達だ。
つまりパシリ、使いっ走りだ。
スプラッシュマウンテンなる、
上から落ちて水しぶきを浴びるという乗り物に妻が、
乗りたいと言うので、オレたちは渋々従った。
ベビーカーを持って行ったのだが、ベビーカーは邪魔になる。
イッツ・ア・スモールワールドの様な、
子ども向けのアトラクションでは、ベビーカー置き場があるのだが、
スプラッシュマウンテンの乗り場付近では、見付ける事が出来なかった。
近くにいた係の方(ここでは、キャストと言うらしい)に、
行列に並びつつ、
「ベビーカーどこに置けば良いですか?」と聞くと、
キャストさん:「代表者の方は、ベビーカーを、あの旗の立っている付近まで持ってきて頂いてもよろしいでしょうか?」
ヘロヘロ:「え?!」
キャストさん:「ご同行の方は、並んで頂いて構いませんので、代表者の方は、こちらへお願いします」
沢山の荷物を抱え、妻からあごで、使われている
どう見てもパシリにしか見えない私を
”代表者”と呼ぶ、こいつはただ者では無い。
ベビーカーを指定の場所に置き、列に戻ると、
キャストさん:「代表者の方、ありがとうございます」
ヘロヘロ:「こちらこそ、教えて頂きありがとうございます。助かりました。」
キャストさんが、息子の方を見て、何かを気にしている。
どうやら、身長制限が気になるらしい。
スプラッシュマウンテンは、身長90cm以上だそうな。
キャストさん:
(3歳の息子を見ながら)
「お兄さん、ちょっと一緒に来てもらって良いかな?」
無言で、うなずく息子。
それについていく私。
列に残る、同行者の妻。
息子は、キャストさんと手をつなぎながら、楽しそうに歩いている。
なにやら、
「お兄さんは、何歳?」
とか、”お兄さん”と言われ、いろいろ話しかけられている。
どう見たって、3歳のちびっ子なのだが、”お兄さん”と言われ、息子はご機嫌。
身長を測るところでも、気分は”お兄さん”なのか、堂々としていた。
計測を終え、身長が90cmあるという事が分かると、
腕にドナルドの絵柄が描いてある青色の腕輪を、キャストさんからしてもらった。
終始息子はご機嫌。
息子は、一人っ子なので、”お兄さん”と呼ばれる事は普段は無いのだが、
どうやら、”お兄さん”と呼ばれる事は気持ちが良いようだ。
用事を終え、
”代表者”の私と”お兄さん”は、同行者の妻が並ぶ列に戻った。
妻のワガママに、イヤイヤ付き合わされていた、オレたちであったが、
”代表者” ”お兄さん”と呼ばれた事により、
なぜか、列に並ぶ事が嫌で無くなっていた。
これを、仕事で活かさない手は無いと考え、
言い方を変えてみた。
・何を言ってるのか、さっぱり分からない人
→頭の良すぎる人
・ただ、騒ぐ、うるさいだけの部長
→思った事を言わずにいられないまっすぐな人
・年上の役職が無い平社員の50代の先輩
→頼れるアニキ
使い方はこんな感じだ。
・何を言ってるのか、さっぱり分からない人
→頭の良すぎる人
「○○さんは、頭が良すぎて、
私ごときには、分かんないですよ~!」
・ただ、騒ぐ、うるさいだけの部長
→思った事を言わずにいられないまっすぐな人
「○○さんは、まっすぐな人だから、
思った事を言わずにいられないんですよね~!」
「私なんか、思っていても、なかなか言えません」
・年上の役職が無い平社員の50代の先輩
→頼れるアニキ
「○○さんは、頼れるアニキなんだから、
お願いしますよ!」
その他、人の事だけで無く、仕事の内容にも使える。
例えば、打ち合わせ用の資料のコピーを30部とって、綴じなければならない時。
言ってみれば、単なる雑用なのだが、あえて、言い方を変えてみる。
同僚:「何やってるの?」
ヘロヘロ:「見りゃ分かるだろう。最重要任務だ」
同僚:「・・・」
ヘロヘロ:「この資料が無ければ、会議が滞ってしまう。
これは、オレに課せられた最重要任務だ」
雑用を最重要任務と言ってみるだけで、気持ちが良い?!
経験を仕事に活かす、創造的なオレ。
イケテル(はず)