ここ最近、働き方改革とか、なんとか言われ、
有休消化をしろと会社からよく言われる。
私の会社だけかと思ったら、そうでは無いようだ。
以前、私が勤めていた、ブラックな会社?!も、
今は、有給休暇を消化するように言われているらしい。
前の会社の同期に聞いたら、今は、有休消化しろと言われ、部署毎に消化率をランキングで示し、競わしているそうな。
代休ならまだしも、有給休暇消化だ。
生産性の向上、創造性の発揮とか、言われるが、どうもしっくりこない。
目の前の問題、課題に単に取り組むのではなく、
トヨタの本を読むと、”二段階上の目”で考えろとよく書いてある。
私で言うなれば、平社員→課長→部長といった所。
部長もっというと経営者目線?!で
本当の理由は何なのかを考えてみた。
理由1.世間体
ブラック企業と名指しで言われると、社内外に影響が出てしまう。
だが、これだけでないはず。
理由2.政府からの働きかけ
”個人と企業の持続的成長のための働き方改革”とかなんやら、色々やっており、
企業側にも働きかけているらしい。
だが、どうもインパクトに欠ける。
もし、政府の働きかけだけで、すんなり企業が従うというのであれば、
そもそもブラック企業なんて、存在しないわけで。。。
理由3.IFRS(国際財務報告基準)の有給休暇引当金による影響
以前、外資系の某企業に勤めて私の友人が、
「もう、休み疲れた」
「いい加減、会社に行きたい」
と以前、言っていた事があった。
(時期的には、リーマン・ショックが起きた後ぐらいだった記憶がする)
なんで?と聞いてみると、こんな答えが返ってきた。
「グローバルの会計基準だと、有給休暇は、負債とみなされるので、
負債を減らす為、いいから休めと言われている」
「今は、景気が悪いので、売り上げ、利益があがらないので、
減らせるものを減らすという事で、有休消化するように言われている」
とのこと。
つまりは、有給休暇の取得残算日数が多ければ多いほど、
会社は、負債を抱えていることになる。
逆に、有給休暇の取得残日数が少なければ少ないほど、
負債が少なくなる。
図にすると、こんな感じだ。
有給休暇取得残分は、退職金とおなじように企業にとっては、負債なのだ。
例をあげてみる。
仮に、社員1,000人の企業で、一人当たりの1日の単価を3万円とすると、
全社員が、1日有給休暇を消化するだけで、
3万円×1,000人=3,000万円の負債を減らす事になる。
これは、めちゃくちゃインパクトがデカイ。
仮に、利益率10%の製品があるとして、
それを、1億円売ることが出来ても、利益は1,000万円。
下手に製品を売って、利益を上げようとするよりも、
社員に無理矢理、有給を使わせた方が、
意図も簡単に、負債を減らす事が出来る。
しかも、会社の支出額は、増えない。
究極の事を言えば、支出ゼロで、負債を減らし、
場合によっては、見かけ上の利益を増やすことも出来る。
しかも単年度では無く、
前年度の消化率をもとに、負債額が決まるので、継続して影響が出る。
有給休暇消化率を上げる、上げさせることが
IFRSという会計基準を採用する企業にとっては、必要なこととなる。
初めは、外資系企業のみであったが、
グローバル企業や、海外の投資家にも興味を持って欲しい企業等が、
2010年3月期以降から、IFRSの適用をはじめているそうな。。。
そして、日本版IFRSなるものが、
2016年3月期から適用可能になるそうな。
働き方改革、恐るべし。。。
相手が、思っていても、言えないことを言う事が出来る。
それが、コンサルタント。
オレ、コンサルタントとして、イケテル(はず)
ここに書いたのは私の勝手な推測です。
私自身、会計に詳しい人間では無く、シロートなので、間違っていたらスイマセン。。。