5時からサラリーマン(男)の生態

ジャンルはテキトウ、内容もテキトウ。思いついたまま書いています。

リストラ発表後 声をかけてくれた取引先

あと、数ヶ月で転職先を決めなければならない。

そんな時、頼れるのは、家族ではなく。。。

取引先であった。

 

私自身の立場は、当時、発注者側。

発注者側の仕事の前は、発注者から仕事を請け負う、請負業者。

そのため、請負業者側の気持ちは、多少なりとも分かっていて、

こういうこと、やられたら嫌だな・・・ということは分かっていたので、なるべくお互い気持ちよく仕事が出来るようにしてきた。(つもり)

 

例えば、

・金曜日の午後に依頼をしない。

 (金曜日の午後に依頼して、月曜提出なんてもってのほか。。。)

・不必要な比較表は求めない。

 (自分が上司や、会社を説明出来ないからと言って、比較表作成を依頼しない)

・見積依頼は最小限。

 (見積だって手間がかかるのだから、とりあえず、見積頂戴なんてことをお願いしないようにしていた)

・見込み予算を確保

 発注後、プラン変更があっても、予算が無いと、変更をお願いしつつも、”予算内”でと、恐ろしいお願いをする人がいるが、そういったことはしたくないので、

 いつも、こっそり、予備費をそれなりに計上していた。

 (予備費を計上するのは、結構大変で、これ、予算内に収まらない可能性があると思うと、社内には、予算追加の手続きを 早めにしていた)

 等々・・・

 

どれも、最低限の気遣いだとは思うが、これが出来ない人がいたせいか、

私自身を、慕ってくれた取引先がいた。

 

前置きはさておき、リストラ発表後、取引先のA社 担当者から、

声をかけられた。

 

A社担当者:「ヘロヘロさん、これからどうするのですか?」

 

ヘロヘロ:「どうしようかな、ここまま、会社に残れたら残りたいのですが、それは無理そうなので、転職活動しようとおもっています」

 

A社担当者:「うちに来ませんか?」

 

ヘロヘロ:「本当ですか?、社交辞令だったら無理しなくていいですよ」

 

A社担当者:「本気です」「今度、条件面提示しますね」

 

そう言われて、うれしいという気持ちがありつつも、ポカーンとしていた。

 

後日、A社から電話があった。

私自身の経歴を確認した上で、条件について話をしたいとのこと。

さすがに、就業時間中に白昼堂々とこの手の話をするのはまずいので、

就業時間後に、喫茶店で待ち合わせをし、話をすることとした。

 

A社担当者 ここでは、仮に森さんとしておこう。

 

森さん:「ヘロヘロさん、履歴書持ってきました?」

 

ヘロヘロ:「はい、持ってきました」

 (まず、私の経歴を確認したいとのことで、手書きで無くても、必要情報が分かれば可とのことで、以前、転職活動をした際の経歴書を印刷し持参した)

 

森さん:「ヘロヘロさん、意外に年取ってますね。。。」

 

ヘロヘロ:「ダメですか?」

 

森さん:「うちの会社、平均年齢高いから、大丈夫ですよ。ヘロヘロさんの年齢ならドンピシャ、ターゲットに入ってます」

 「大学、本当に卒業されました?」

 

ヘロヘロ:「はい、一浪しましたが、卒業しました」

 

森さん:「以前、ヘロヘロさんのように、会社リストラとなり、弊社に転職してもらおうと思った方がいたのですが、学歴でひっかかった方がいたので、念のため、確認しました」

 

ヘロヘロ:「そんなに、良い大学出てませんよ。私の大学でも良いのですか」

 

森さん:「大丈夫です。欲しいのは、学歴では無く、ヘロヘロさんのキャリアです」

 

ヘロヘロ:(少し、涙ぐむ)

 

森さん:「どうしました」

 

ヘロヘロ:「リストラ発表後、自己肯定感ボロボロだったので、そんなこと言ってもらって、うれしくて、泣いてしまいました」

 

森さん:「条件ですが、ヘロヘロさんのキャリアだと、役職は、主任~係長ぐらいで、年収は、○○○万円ぐらいだと思います」

 「ところで、ヘロヘロさん、今、年収、いくらぐらいですか?」

 

ヘロヘロ:「○○○万円です」

 

森さん:「驚きました。もっともらっているのかと思っていました」

 「条件的には良いですかね?」

 

ヘロヘロ:「ありがたい話ですが、御社、残業が多いですよね。。。」

 

森さん:「そうですね、残業は多いですね。とは言っても、最近、働き方改革も行っていて、昔よりは良くなりました」

 「終電に乗って帰る回数も大分減りましたよ」

 

 「ヘロヘロさんが、もし、弊社に来て頂けるのなら、○○の業務をして頂きたいと思っています」

 

ヘロヘロ:「○○の業務ですか?」

 

森さん:「今、○○はまだ、実績が少ないのですが、会社の中期計画でも取り組む事にしていて、これからは、○○だと思っています」

 「ヘロヘロさん、どうですか?」

 

ヘロヘロ:「○○に対して、興味はありますが、本当に私で良いのでしょうか?」

 

森さん:「大歓迎です」

 「他に質問はありますか?、もし無ければ、会社で、ヘロヘロさんの受入準備進めますね。」

 

ヘロヘロ:「この後はどうなるのでしょうか?」

 

森さん:「ヘロヘロさんの履歴書をもとに、推薦状を書いて、○○の部門長に話をしてみます。その後、面接になると思います。」

 

ヘロヘロ:「お返事をするのは、家族に、話をしてからでも良いでしょうか?」

 

森さん:「良いですよ、但し、他に○○のポジションで人が決まったら、空きが無くなるので、早くしてくださいね」

 

ヘロヘロ:「分かりました。帰宅後、すぐに家族に相談してみます」

 

その後、森さんと握手をして分かれた。

 

妻に、相談をすると、年収を聞いてから、即決であった。

通勤時間が1時間半以上長くなることも、残業時間が多くなることも気にならない様子であった。

ネックは、会社名を妻が知らないことであったが、

とにかく、お金ファーストの妻からは、

まだ、口約束なのだから、早く、内定もらって来なさいと言われた。

 

 

教訓:取引先も含め、普段から良好な関係を築いておくことは大切。

 (発注者だからと威張っていなくて良かった。。。と思っています)

 

 

リストラについて、初めから読まれたい方は、こちらからどうぞ

リストラ、早期退職の思い出 - 5時からサラリーマン(男)の生態